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【ドローン直播レポート】リゾケア®XLドローン播種の デモンストレーションを福島で実施

技術・営農情報
2021/06/14
ドローンによる播種「リゾケアXL」@夢ファームむげん

シンジェンタジャパンでは2021年5月、福島県喜多方市の圃場でリゾケアXLのドローンデモンストレーションを実施いたしました。品種に応じた最適な播種量の検証とドローン活用による省力性の確認を目的に、福島県の農業関係者の方々に見学いただきました 。

■デモンストレーション実施概要
実施日:5月20日
場所:福島県喜多方市 株式会社夢ファームむげん現地圃場
播種概要:
【品種:天のつぶ】面積35a、播種量(乾もみ重として)3kg/10aおよび4kg/10a
【品種:里山のつぶ】面積90a、播種量(乾もみ重として)3kg/10aおよび4kg/10a
ドローン機種:クボタ  AGRAS T20K

 

【リゾケアXLを播種するドローンT20K】

ドーロン播種される「リゾケアXL」@夢ファームむげん

オススメの田面の仕上げと播種深度


当日のデモンストレーションでは、リゾケアXLの特徴・概要説明、田面の状態確認、ドローン播種実施、質疑応答という流れで実施。播種の実施前には、田面より1mの高さからゴルフボールを落とし、田面の状態が「少し柔らかめ」で、落としたゴルフボールの上部が少し見えている状態が最適ということを認識していただきました。

 

【田面仕上げと播種深度のポイントを説明するシンジェンタジャパン 山下 修】

リゾケアXL直播の田面の仕上げと播種深度の説明

土中播種で鳥害と倒伏を防止


リゾケアXLは、コーティングされている酸素供給剤、殺菌剤、殺虫剤の作用で、様々な圃場の条件で使用いただけ、安定した苗立ちを期待できる一方で、  田面仕上げと播種深度がポイントであることを紹介させていただきました。

「リゾケアXLは、苗立ちの安定化や作業省力化を圃場の皆さまにご提供する画期的な水稲湛水直播技術だと考えています。水稲湛水直播栽培で鳥害を防ぐことは重要な要素の一つ。そのためリゾケアXLでは、鳥害が予想される圃場の場合、浅めの土中播種を推奨しており、田面から0.5~1cm の深さに播種することを目安と考えております。収穫期の倒伏軽減の観点からも、表面播種と比較してリスクが大幅に軽減されるので、ぜひ浅めの土中播種でご使用いただければと思います」。

【ドローンで播種されクレーター状に土に埋まったリゾケアXL種子】

ドローンによって播種され土中に収まったリゾケアXL種子

ドローンでの播種作業時間は、乗用播種機の3分の1に


当日、ドローン播種のチームをリードされた株式会社クボタの土用広記さんは、ドローンによる播種作業のスピードに驚きを隠せないご様子でした。

「ドローンを使ってコーティング種子を播種したのは、これが初めてだったので、作業終了までの速さにびっくりしました。先日行った乗用播種機での播種・除草剤散布は80aで3時間ぐらいかかりましたが、里山のつぶのドローン播種は90a で除草剤散布も含めて1時間ぐらい。播種作業だけなら30~40分ぐらいで終了しました」。

まだほとんど普及が進んでいない直播水稲でのドローン播種ですが、乗用播種機と比較して大きなメリットがある、と土用さんは言います。

「乗用播種機の場合は、種もみの充填作業が大変なんです。作業中に何回か種もみの補充をするために、オペレーターは乗用機を降りて田んぼの中を畦まで歩き、種もみを補充してまた戻らなきゃいけない。でもドローンは足場が安定した場所に着陸させて、種もみを充填できるから、ラクに、安全に作業が行えます」。

 

【インタビューに応える 株式会社クボタ 土用広記さん】

株式会社クボタの土用広記さん

リゾケアXLは、粉立ちが少なく、ドローンの操出口が詰まりにくい


鉄コーティング種子などの播種作業で、全国 を奔走する土用さん。機械メーカーという立場で感じたリゾケアXLのメリットについて伺いました。

「まず、従来の直播水稲栽培の課題だった『苗立ち』が非常に安定しているということが、生産現場で大きなメリットになるのではないでしょうか。また、土中播種ができるので鳥害を防ぐことができるのもポイントです。それと、リゾケアXLは、コーティング処理後の種子は6月ぐらいまでであれば保存しておけるので、スケジュール変更にも対応できるので便利ですね」。

「リゾケアXLは粉立ちが少ないので、ドローンの操出口が詰まることもなく、非常にドローン播種しやすかったです」と話す土用さん。リゾケアXLなら水稲直播がさらに拡大する可能性を示唆されていました。

 

【リゾケアXLの種子は、粉立ちが少ないのもメリット】

リゾケアXLパッケージ

雑草、水管理、鳥害が、これまでの直播のデメリット 


当日のデモンストレーション会場となったのは、株式会社夢ファームむげんの圃場。同社では水稲30ha(コシヒカリ、里山のつぶ、天のつぶ、五百万石など)のほか、小麦、そば、ねぎを手がけています。10年ほど前に数年間、直播栽培を経験したことがあるものの、発芽率や雑草問題などでしばらく遠ざかっていたのだそうです。同社の新田義智代表に、従来の直播のデメリットについて伺いました。

「その当時採用していたコーティング種子による直播は、種子の催芽、乾燥、コーティング処理まで自分たちでしなければならないので、意外と手間がかかるんです。それと、毎年同じ圃場で直播すると雑草がはびこりやすい。除草剤まいても落水期間に雑草が伸びてきちゃって、稲よりも雑草の方が早く生育してしまうことも少なくありません。あとは水管理が結構大変。初期は間断かん水が必要だし、落水状態の期間には鳥害リスクが高まります」。

 

【株式会社夢ファームむげんの新田義智代表(左)と十二村秀孝さん】

株式会社夢ファームむげんの新田義智代表(左)と十二村秀孝さん(右)

自分でコーティングしなくて済む直播は画期的


従来の直播のデメリットを解消した湛水直播向けコーティング処理済み種子 リゾケアXLに挑戦していただいた株式会社夢ファームむげん。リゾケアXLによる直播のメリットについて同社の十二村秀孝さんにお話を伺いました。

「本日、リゾケアXLをドローンで播種いただきましたが、苗立ちの安定や、雑草の抑制、水管理の省力などに期待しています。また、今回一番大きなメリットを感じたのは、自分たちで種子をコーティングしなくて済むという点ですね。この時期はどうしても、移植栽培の田植えや圃場の管理作業で忙しい。リゾケアXLは届いた種子をまくだけなので処理の手間がまったくかかりません。これは画期的だと思いました」。

 

【リゾケアXLのコーティング処理済み種子】

ドローン播種を待つリゾケアXLの種子

リゾケアXLで規模拡大のチャンス


ドローン播種の現場に初めて立ち会った十二村さんは、「今回のドローン播種は、あっという間に播種が終わりました。乗用播種機と比較したら、播種時間は3分の1とか4分の1になっている感じです」とその省力化について評価いただきました。

「直播栽培は、移植栽培のように規模拡大に伴う育苗ハウスも必要なく、既存の設備で導入できる直播水稲はこれから必要な技術。担い手不足を背景に、圃場集約・規模拡大を進める地域は、このリゾケアXLやドローン播種といった直播技術をぜひ活用してほしい」と新田代表、十二村さん。同社は、今年リゾケアXL で1haの直播栽培を実施し  、規模拡大に挑戦中です。

 

今後も、今回ドローン播種を行ったリゾケアXLの圃場の苗立ちや生育状況をレポートしてまいりますので、どうぞご期待ください。

RISOCAREとSynegentaの旗@夢ファームむげん